くみまち学校 講座「プラスチックごみとリサイクル学ぼう」を開催しました!
「くみまち学校」は、2023年4月から埼玉県のカインズ3店舗(朝霞店、浦和美園店、新座店)で、社会課題を「環境」や「防災」多様性など15の領域に分けて授業化した「くみまち学校」を、パートナー企業や自治体等と共創し、年間を通じて定期開講します。
今回の講座は「プラごみとリサイクルについて学ぼう」。カインズ朝霞店で2023年4月8日(土)、午前と午後に1回ずつ開催し、小学校2~6年生の16人の子どもたちが参加しました。
講座テーマは「プラごみとリサイクル」。1年間のごみの量って?
くみまち学校の講師はカインズ店舗のメンバーで、普段はレジやお客様対応をしている店員さん。普段自分がお客さんとして接している方が、知らないことを教えてくれるだなんて、なんだか、不思議ですね。子ども達も初めて会う子同士で初めての体験。内心はとてもドキドキしていたのではないでしょうか。
自信満々な子、周りの意見を注意深く聞いている子、緊張しているのかちょっと表情の堅い子、様々です。
この授業は「プラスチックごみ」「リデュース・リサイクル・リユース」にまつわるいろいろな課題を知り、自分ができることを考えるもの。地球規模の課題である環境問題については、ニュースや雑誌、スーパーマーケットなど、いろんなキーワードを日々目にします。けれども、自分で語るための言葉は持ち合わせていないと気付かされる衝撃的な事実ばかり。
たとえば、1年間に日本で出されるゴミの量。どのくらいか知っていますか?答えは、約3,000万トン。そしてそのうち約6割が容器包装といわれるごみ。そのうちの約48.1%が、プラスチックだそうです。
こうしたゴミは海に流れ着いてしまうケースもあり、増え続けるといつか海の動物よりも多くなってしまう、という衝撃の事実も。
「このままでは地球が大変」という気持ちが大きくなったところで、プラスチックごみを減らすためには何ができるかについて子どもたちに意見を発表してもらいます。
「リサイクルをする」「ごみを出さない」といった回答を、自分の知っていることと組み合わせて発表している子どもたち。知っていることと表現することとは違うためか、参加しながら「こういう風に伝えると分かりやすいんだな」と心の中で合点している子もいた様子。
詰め替え体験を通じて、自然と協力し合う子どもたち
プラごみの問題と解決策について理解を深めたところで、実際に手を動かすワークショップがスタート。洗剤や石鹸がなくなった時に、新しくボトル入りのものを買わずに詰め替えを使うと、どれだけのプラスチックが削減できるのかを計算します。普段何気なく詰め替えをしている私も、どの程度のプラごみが削減されるのか考えたことはありませんでした。
詰め替えをすれば、家から出るごみは詰め替えの液体が入っている容器分だけ。その結果、何十グラムものプラスチックごみが減らせるのです。
たった数十グラム…と感じますが、たとえば朝霞市に住む全員である14.1万人が実行すれば7.6トン。普段の何気ない選択が大きな違いを生むということ、私も改めて実感。
ここで思わぬ光景に出くわしました。詰め替えの際、容器が倒れてしまわないようにと子どもたちは自然と協力しているのです。一緒にいる仲間とどうやって動いたらより良い過程・結果になるか?を自然と考えて行動していました。知識の習得と同じくらい大事な経験だと思います。
意外と見られている、普段の親の行動。
リサイクルできるプラスチックごみとそうでないものを分けるワークショップの一幕では、子どもたちはすっかり打ち解けて、「こうするといいんじゃない?」「こう考えると良さそう」と、初めて会う子同士とは思えない、和気あいあいとしたムードで言葉が交わされていました。
どうやって考えたのか聞かれた子どもたちからは、「お母さんがいつもこうやって分類しているから」といった意見も。気付かぬところで見られていますね…。
どうやってゴミを減らせる?考えて発表
最後は「ゴミを減らすために、明日から自分でできること」を発表します。ある子は「再利用できるものを買う」という考えを発表。
今日学んだ知識から、自分のこれからの行動を検討する…って、生きるための大事な姿勢そのものを教えてくれました。
プラスチックゴミ削減につながる「付け替え」体験
こうしたプラスチックごみの削減のために、商品を開発・製造するメーカーにもできることがあります。先ほど体験した「詰め替え」もその一つですが、同じようにごみを減らせて使いやすい「付け替え」タイプの商品も販売されています。こういった商品を選び、買うこともごみを減らすためにできることの一つです。講座の後半に、一緒に付け替えも体験しました。
授業の中で隠されたエッセンス。参加することでリーダーシップが身につく、くみまち学校
くみまち学校の講座では、初めて会う子ども同士、みんなが自然と会話できるように設計。そのため、「新しいお友達ができた!」と喜んで帰っていく子供の姿も。朝霞店では実は何度か授業を行っているため、「前にも会ったね!」と言う会話も生まれるほど。
その秘密は、授業を通して未来のまちに生きる子供が「考える力とリーダーシップ力」を育む機会となるよう、専門家の教材監修を通して設計しています。講座全体を通してスタッフが子どもに寄り添い、考えること、表現することをサポートしていきます。
子どもたちはワークショップの間、周囲の意見を聞きながら、答えを見つけたり協力して作業を進めたりします。
それは、多様な意見にどのように反応したら良いか?周囲の行動を促すためにはどんな態度が効果的なのか?といったことを理解する機会。これからの時代に必要なリーダーシップは、こんな風に皆と過ごす中で身に付けていくんですね。多様性が求められる現代で、大切なスキルの一つだと思います。
講座を通してワークシートに記入してくれた意見の一部を紹介します。
「家にあるプラスチックとプラスチックごみの量を調べてみたいと思った」
「SDGsで掲げられている『つくる責任つかう責任』『海の豊かさを守ろう』について、これまで難しいイメージを持っていたけれど、たくさんできることがあるとわかった」
「リユースすることでごみを減らせるから、使えるものは繰り返し使っていきたい」
「一回の詰め替えをするだけで、すごくエコになるとわかった」参加した子どもたちには講座を通して色々と感じてもらえたようです。
講座の最後の発表では、しっかりと自分の言葉で表現。新しく得た知識にわくわくしている様子の子どもたちの姿を見て、こちらも活力をもらいました。こうした時間が、生きていくための大切な基盤となるんですね。くみまち学校は、このように社会課題を地域の子供たちと学びながら「人と仲良くなる」=「生きる力」を学べる学校です。
ご参加いただいた皆様、
ありがとうございました!
講座概要
※本講座は開催終了しております
日程 |
2023年4月8日(土)朝霞店 |
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開催時間 | 午前の部 10:00~11:30 / 午後の部 13:00~14:30 |
対象年齢 | 小学4年生~6年生(男女にかかわらず誰でも応募可能) |
参加費 | 500円(後日アンケートにお答えいただいた方にカインズポイント20ポイントプレゼント) |
参加方法 | オンラインからお申し込み |
募集期間 |
朝霞店 2023年3月20日(月)〜4月5日(水)正午まで |
準備物 | 特になし。お気軽にお越しください |
定員 |
新座店:各部先着20名 |
特記事項 | 新座店へのご参加をご検討されている方へ:犬のしつけ方教室の近くで開催するため、犬アレルギーの方はご注意ください。(当日のしつけ方教室開催はありません) |
カインズ朝霞店
開催日時・場所 | 2023年4月8日(土) 埼玉県朝霞市根岸台3丁目20番地1号 カインズ朝霞店 3階特設会場[map] |
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講師 |
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カインズ新座店
開催日時・場所 | 2023年4月15日(土)開催 埼玉県新座市大和田2丁目6番32号 カインズ新座店 2階特設会場[map] |
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講師 |
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カインズ浦和美園店
開催日時・場所 | 2023年4月15日(土) 埼玉県さいたま市緑区美園1丁目11番地1 カインズ浦和美園店 2階[map] |
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講師 |
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花王グループカスタマーマーケティング
からのメッセージ
このたび、「くみまち学校」を通してカインズ様と一緒に、子供たちの”生きる力”を育むことに貢献できたこと、大変嬉しく思っています。深刻な社会課題となっているプラスチックごみ問題ですが、この授業を通して、毎日の暮らしの中での少しの工夫で”減らす”ことができることに気づいてもらえたと思います。私たち”つくる”側の努力と、”つかう”皆様の工夫が、この問題の解決の大きな力になると考えます。子供たちの生きる未来が、全てのいのちが輝く豊かな共生社会であるよう、花王グループはこれからも努力してまいります。
CAINZからのメッセージ
私たち1社でできることは限られていますが様々な共感企業さまと「くむ」=「共創」することによって今後地域で生まれる様々な課題に対して共に解決することを「くみまち構想」として取り組みを開始いたしました。今回は環境という分野で花王さまと未来のまちに生きる子供たちに向けた講座を開講できることとなり大変嬉しく思っております。