くみまち学校講座「天気・異常気象を学ぼう!」を開催しました!
2023年9月9日(土)、この日のくみまち学校では、大きな地図やスマートフォンを見ながら何かを考えている様子。9月は防災月間ですね。台風の上陸数が最も多い月でもあります。普段からの備えが大事だとはわかっていても、実際にどのような対策が必要なのか、いつどこへ避難するのかがわからない…。でも、落ち着いて身を守る行動をとるために、事前準備は必須です。
この授業の様子を観ながら、一緒に備えていきましょう!
くみまち学校についての詳細はこちらをご覧ください。
今回の学習テーマは、天気・異常気象を学ぼうです。最近だと台風13号の影響で、道路が冠水したり、鉄道や航空の運行に影響が出たりしていましたよね。埼玉県では朝霞市など15市町で82か所の避難所が開設されていました。
大雨や台風は避けられませんが、天気予報や災害情報を常に確認し、準備をしておくことで被害を軽減できることもあります。これから、天気と災害の関係を知り、状況をシミュレーションしながら命を守る行動を考えます。
知っているようで知らない天気のいろいろ
皆さんがアプリやテレビ、Webで観ている天気予報。晴れ・雨・晴れのち曇りなど、様々な用語やマークが出てきますね。その中から1つ問題です。“一時雨”と“時々雨”の違いは何でしょう?
この2つの違いは、連続して雨が降る長さなんです。“一時雨”は連続して6時間未満降る雨、“時々雨”は複数回降る短時間の雨。あまり違いを意識していなかった方が多いのではないでしょうか。まだ知らないお友達やおうちの人に教えてあげてね!
天気は場所によっても変わります。例えば、1年間で雨が降った時間が最も長い都道府県。
子どもたちに石川県・沖縄県・秋田県・大阪府の4つから選んでもらうと…?
正解は、誰も選ばなかった石川県(金沢)が1位でした!石川県は雪が降った時間も4位で、雨や雪が多いことがわかりました。ちなみに埼玉県(さいたま市)は27位、最も雨の時間が短かったのは山梨県(甲府市)という結果でした。
※2021年1月1日〜12月20日 ウェザーテック集計
答えを知った子どもたちは、「台風が多いから沖縄だと思った」「川の字が入っているから、石川県と迷った」などの感想を話していました。確かに、沖縄県は台風が多く通過するイメージがありますよね。頭の中で情報を整理し、答えを導き出せていたのが印象的でした。県名にまで着目した解答にも驚きです!
大切な雨だけど、降りすぎると…?
雨には、農作物を育てる農業用水や飲み水やお風呂に使われる生活用水などになる、私たちの生活に欠かせない大切な役割があります。でも、降りすぎるとどんな影響があるでしょうか。
「市街地に水が来る」「農作物が流される」、子どもたちが言ってくれた通り。たくさん降れば良いわけではないのです。“ゲリラ豪雨”という、狭い地域に短時間で降る大雨を知っていますか?
2022年の埼玉県では、なんと500回以上も急な大雨が降ったんですよ。急激な大雨により、道路の冠水や土砂災害に繋がる危険もあります。中でも、特に危険な状況になったときに発表されるのが、“記録的短時間大雨情報”です。
記録的短時間大雨情報が発表されたら、その地域は災害や危険が迫っているということです。そして“警報”の確認も忘れずに!
警報には5段階のレベル(警戒レベル)があり、それぞれ取るべき行動が違います。自分がいる場所に警報が出ていないか、どのくらいの危険度なのか、最新の情報を確認しましょう。また、すぐに避難できるよう必要な荷物を用意しておいたり、避難場所を調べたりするのもとても大切です。
被害を最小限に抑える重要アイテム"ハザードマップ"
水害や地震などの自然災害で、どの地域にどんな被害が出そうか、どこへ避難すれば良いかなど重要な情報が記載されているもの、それが“ハザードマップ”です。各市区町村のHPでも確認できますが、通信制限やスマートフォンのバッテリー切れで見られなくなる可能性があります。紙の地図ならその心配がないので、いつでも見られるようにしておくと安心ですね。
では、早速見ていきましょう。今回見るのは朝霞市の水害ハザードマップです。
まずは通っている小学校や、住んでいる地域を探しました。
浸水してしまった場合、安全に水の中を歩けるのは地面から約50cmまでだそう。
カインズ朝霞店の周りを観てみると、3.0m〜5.0m未満の浸水が予想されることがわかりますね。身長を簡単に超えてしまう高さなのですが、ちょっとイメージしにくいかもしれません。そこで、浸水がどれだけ危険なのかを疑似体験しました。
画期的なアプリで実感〜浸水で変わる景色〜
浸水すると、歩き慣れた場所でも身動きが取れなくなります。それをどこでも体験できるのが、“AR浸水シミュレータ”です。こちらは株式会社ウェザーニューズが公開している、浸水被害のリアルな体験・浸水リスクの把握ができるアプリです。
ウェザーニューズと言えば、予報精度90%以上のお天気アプリとして知られていますね。天気以外にも、防災情報や健康に関する情報などを発信しているので、チェックしてみてください!
体験前に何cmくらいまでなら歩けそうか質問すると、「75cm」と予想したチームも。
でもアプリを使って確認した結果、太ももの方まで水に浸ってしまう子もいて、50cmでも歩くのが困難だとわかりました。速やかに避難するため、水害が発生したときの対策も考えておく必要がありますね!
身を守るために計画する〜マイ・タイムライン〜
“マイ・タイムライン”とは、どんな避難行動をどのタイミングでとるべきかを、事前に決めておく(防災行動計画)表のことです。埼玉県の例を見ると、自分の行動だけでなく家族全員で計画していますね。「マイ・タイムライン」で検索すると、国土交通省や各都道府県のHPで公開されているので、ぜひ調べてみてね。
今回は、カインズ朝霞店で買い物をしているときにゲリラ豪雨が降り、家族は家で待っているという状況を想定しました。
計画するのは、警報レベル2〜4が発令された場合の行動です。一緒に考えましょう!
個人で考えた後、グループで話し合って意見をまとめました。
グループの皆で作ったマイ・タイムラインは、警戒レベルごとに発表してもらいました。
子どもたちが考えた内容の一部をご紹介します。
<警戒レベル2>
・ニュースや避難経路の確認
・飛ばされやすい物を室内に入れて、鍵を閉める
<警戒レベル3>
・高齢者や子どもは先に避難する
・周りの人に今の状況を伝える(家族にも連絡)
<警戒レベル4>
・外の状況を確認して高いところへ避難
・避難指示に従って皆で早く避難
状況を的確に把握し、命を守るための行動計画ができていますね。非常時にも関わらず、周りの人への配慮を忘れないもの素晴らしい!お互いを助け合う気持ちが身についています。
ワークで作ってくれたマイ・タイムラインを見ると、家族と連絡をとる、周りに知らせると計画している子が多かったようです。普段なら問題なく連絡がとれそうですが、もし通信制限や端末のバッテリー切れで連絡できない状態になったら…?
そういう場合は、災害用伝言ダイヤル(171)を利用しましょう!安否情報を音声で登録・確認できる便利なサービスです。いざというときの為に、覚えておくと良いですね。
※毎月1日と15日にサービスを体験できるそうですよ!
1人1人の防災意識で減らせる被害、守れる命
地域による天気の違い、天気と災害の関係、災害への備え。聞いたことのない言葉がたくさんで難しく感じた子もいたかもしれません。ですが最後のまとめ発表では、「災害が起きる前の準備が大切だとわかった」「ハザードマップで避難場所を確認する」など、備えがいかに大事かを意識した感想ばかりでした。
この授業で感じたこと・気づいたことを、たくさんの人に教えてあげてください!
初参加・リピート参加ありがとうございました。学校よりも少人数で行う授業は、手をあげて発表しやすく、自分らしさを発揮できます。新しい自分が見つかる楽しい時間ですので、まだ参加したことのない皆さんにも、楽しさや新鮮さが伝わりますように。
それでは、また次回の授業で!
ご参加いただいた皆様、
ありがとうございました!
講座概要
※本講座は開催終了しております
日程 | 朝霞店 2023年9月9日(土) 新座店・浦和美園店 2023年9月16日(土) |
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開催時間 | 午前の部 10:00~11:30 / 午後の部 13:00~14:30 |
対象年齢 | 小学4年生~6年生(男女にかかわらず誰でも応募可能) |
参加費 | 500円(後日アンケートにお答えいただいた方にカインズポイント20ポイントプレゼント) |
参加方法 | オンラインからお申し込み |
募集期間 | 朝霞店 ~2023年9月6日(水)正午まで 新座店・浦和美園店 ~2023年9月13日(水)正午まで |
準備物 | 特になし。お気軽にお越しください |
定員 | 新座店:各部先着20名 浦和美園店:各部先着16名 朝霞店:各部先着20名 ※いずれの会も最低遂行人数2人 |
定員 | 新座店へのご参加をご検討されている方へ:犬のしつけ方教室の近くまたは中で開催するため、犬アレルギーの方はご注意ください。(当日のしつけ方教室開催はありません) |
カインズ朝霞店
開催日時・場所 | 2023年9月9日(土) 埼玉県朝霞市根岸台3丁目20番地1号 カインズ朝霞店 3階特設会場[map] |
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カインズ新座店
開催日時・場所 | 2023年9月16日(土) 埼玉県新座市大和田2丁目6番32号 カインズ新座店 2階特設会場[map] |
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カインズ浦和美園店
開催日時・場所 | 2023年9月16日(土) 埼玉県さいたま市緑区美園1丁目11番地1 カインズ浦和美園店 2階[map] |
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講師 |
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ウェザーニューズからのメッセージ
株式会社ウェザーニューズは創業者が1970年の海難事故を経験し、「船乗りの命を守りたい」という熱い想いがきっかけとなり生まれました。
以来、気象情報を本当に必要とする人々のもとに対応策となる情報として伝えることをビジネスにしてまいりました。
海から始まった気象サービスの市場は、空・陸へと広がり、「いざというときに人の役に立ちたい」を合い言葉に、現在世界約50カ国のお客様へ24時間365日リスクコミュニケーションサービスを行っています。
近年、猛威を振るう台風や豪雨による洪水の増加など、気象リスクへの対策に加え、気候変動への適用と緩和はより重要なテーマとなっており、あらゆる業界のビジネス支援から人々の暮らしまでサポートすることで生まれるCO2排出量の削減など、「地球の未来も守りたい」を新たなドリームに挑戦を続けてまいります。
本授業では思わず自慢したくなるようなお天気学や本当に役に立つ防災知識などをカインズ様ご協力のもと、地球の未来を担うみなさんと学べることを楽しみにしています!
CAINZからのメッセージ
私たち1社でできることは限られていますが様々な共感企業さまと「くむ」=「共創」することによって今後地域で生まれる様々な課題に対して共に解決することを「くみまち構想」として取り組みを開始いたしました。今回は防災・災害対応という分野で株式会社ウェザーニューズさまと未来のまちに生きる子供たちに向けた講座を開講できることとなり大変嬉しく思っております。